最近ニコニコ動画を騒がせているVOCALID 初音ミク。amazonでもソフトウェア売り上げランキング1位をキープをしていて、以前品薄状態が続いているようだ。

初音ミク - Wikipedia

ニコニコ動画のランキングを見る限りでもちょっとしたブームと言えそうだ。

しかし、今まで似たようなブームは結構あった。それは、オリジナルカーペイントで人気を博したForza2であったり、バンブラでの打ち込みであったり、ゲーム動画を独自に編集したアイマスブームであったり。これらのブームは、ニコニコ動画という作品を発表する場があったからこそ成り得たといっても過言ではない。

ただ、今回の初音ミクブームは今までとちょっと違う点がある。
それは、今まで職人たちは既存ゲームの付加価値(というかおまけ的な要素)を利用して作品を創ってきたのに対し、「初音ミク」は、音声作成用の純粋なソフトウェアという点だ。なにより特筆すべきは、製作者側がニコニコ動画をあらかじめ視野にいれて製作したということ。

ニコニコ動画という「聖域」で愛されてほしい
 ニコニコ動画では、初代VOCALOIDMEIKO」を使った動画がすでに人気だった。佐々木さんは「初音ミクもニコニコの視聴者の方々に愛されてほしいと淡い期待を寄せていた」としながらも「ニコニコは私のような制作・販売サイドの社員が邪念をもって接してはいけない『聖域』のように感じている」と謙虚だ。 (ITmedia) 

異例の売れ行き「初音ミク」 「ニコ動」で広がる音楽作りのすそ野 - ITmedia NEWS

ただ、ニコ動職人に愛されるツールを狙って作るのは想像以上に難しいことだろう。なぜなら、優れたツールが必ずしもうけるとは限らないからだ。Forza2は本来レースシミュレーションゲームであり、ペイント機能は円や多角形などといった基本的な幾何学的な図形を重ね合わせるという原始的な方法で、ツールとしては最悪といっていい。ただ、その制限こそが職人からは魅力的に映るのかもしれない、俺はこんなツールでこんな凄いものが創れるんだぞ、と。

初音ミクは「始まりかけ」なところがいいんじゃないか - エネルギー吸収と発散
こちらのブログで言及されているように、初音ミクもまだまだ完璧なソフトではないっぽい。確かに、まだまだ機械っぽさは残ってるんだよなぁ。まぁ、そこが「萌え」として受け止められている訳ですが。

また、打ち込みの技術によってかなり差が出るのもヒットの大きな要因の一つ。
(よく調教された初音もいれば、YAMA○Aのテーマを歌うのもいるw)

とにかく、オンラインでちょっとした作品を発表するフィールドが形成された以上、ソフトウェアというジャンルに大きなビジネスチャンスが転がっているのは間違いない。


YAMAHAと思いきやYAMA○A SONGを初音ミクに歌わせてみた - ニコニコ動画